【Supabase入門】Row Level Security (RLS) とは?フロントエンドからDBを直接触る時代の必須セキュリティ
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【Supabase入門】Row Level Security (RLS) とは?フロントエンドからDBを直接触る時代の必須セキュリティ
Next.jsなどのモダンなフレームワークと組み合わせて、個人開発やプロダクトの立ち上げスピードを劇的に加速させる「Supabase」。
サーバーレスで爆速な開発を実現する上で、絶対に避けて通れない最重要概念が「Row Level Security(RLS)」です。
今回は、Supabase(PostgreSQL)の強力なセキュリティ機能であるRLSについて、なぜ必要なのか、どうやって動くのかを分かりやすく解説します。
RLS(Row Level Security)とは?
RLSとは、データベースの「行(Row)単位」でデータの読み書き権限を制御する機能です。

従来のデータベース全体のアクセス権(テーブルへのアクセス許可など)に加えて、「このユーザーは、このテーブルの『この行』だけを読み書きできる」という、非常にきめ細かいルール(ポリシー)を設定できます。
例えば、posts(投稿)テーブルがあったとします。RLSを設定すると、以下のような制御がデータベースのレイヤーで自動的に行われます。
- Aさんがデータを取得しようとする -> Aさんが書いた投稿(行)だけが返ってくる
- Bさんがデータを取得しようとする -> Bさんが書いた投稿(行)だけが返ってくる
- ログインしていない人がデータを書き込もうとする -> エラーで弾かれる
なぜSupabaseでRLSが必須なのか?
従来のWeb開発(例えばRuby on Railsなどをバックエンドに挟む構成)では、ブラウザ(フロントエンド)とデータベースの間に「自作のAPI(バックエンド)」が存在していました。悪意のあるリクエストは、このAPIのロジックで弾くのが普通でした。
しかし、Supabaseの最大の特徴は「フロントエンドから直接データベースを読み書きできる(ように見える)」点にあります。
これは開発スピードを圧倒的に引き上げる反面、「APIという関所がないなら、誰でも他人のデータを勝手に読んだり消したりできちゃうのでは?」というセキュリティリスクを生み出します。
その「関所」の役割を、APIではなくデータベースそのもの(PostgreSQL)に持たせるのがRLSの役割です。RLSを有効にしていないテーブルは、初期状態では「誰も読み書きできない」か「誰でもフルアクセス可能」という極端な状態になり、本番環境では非常に危険です。
RLSの具体的な仕組み(ポリシーの書き方)
RLSは、対象となるテーブルに対して「ポリシー(Policy)」というルールをSQLで定義することで機能します。
例えば、「ユーザーは自分のデータだけを閲覧(SELECT)できる」というルールを作りたい場合、以下のような条件を書きます。
create policy "自分のデータのみ閲覧可能"
on "public"."posts"
for select
using ( auth.uid() = user_id );ここでのポイントは auth.uid() = user_id という一行です。 これは「現在ログインしているユーザーのID(auth.uid())と、その行の user_id カラムの値が一致している場合のみ、アクセスを許可する」という意味になります。
このポリシーを一度設定してしまえば、フロントエンド側で「Aさんのデータだけを取得する」という複雑なコードを書かなくても、単に supabase.from('posts').select('*') とリクエストするだけで、自動的にAさんのデータだけが安全に抽出されます。
まとめ:RLSを制する者はSupabaseを制す
Supabaseを使った開発において、RLSは単なる「おまけのセキュリティ機能」ではなく、アーキテクチャの根幹を支える必須機能です。
最初はSQLでポリシーを書くことにハードルを感じるかもしれませんが、Supabaseのダッシュボードには豊富なテンプレートが用意されており、GUIからも直感的に設定が可能です。AIを活用してポリシーを生成するのも今の時代なら非常に簡単です。
フロントエンドとデータベースがシームレスに繋がる心地よい開発体験(Vibe Coding)を、RLSで安全に実現していきましょう!
※ 本記事の内容は、執筆時点での情報に基づいています。最新の情報と異なる場合がございますので、あらかじめご了承ください。 また、記載されている内容は一般的な情報提供を目的としており、特定の状況に対する専門的なアドバイスではありません。 ご利用にあたっては、必要に応じて専門家にご相談ください。