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後編:爆速開発の「ブレーキ」ではなく「ガードレール」。Vibe Codingを完成させる「検証」の3つの壁

JAPANWAVE編集部2026年1月29日読了時間: 5分
後編:爆速開発の「ブレーキ」ではなく「ガードレール」。Vibe Codingを完成させる「検証」の3つの壁

爆速開発の「ブレーキ」ではなく「ガードレール」。Vibe Codingを完成させる「検証」の3つの壁

これまでの記事で、Vibe Codingにおける「計画(Plan)」の重要性と、「実装(Implementation)」の爆速化について解説してきました。

今回は、この戦略の最後を締めくくり、かつ最も重要な「品質」の砦となる「検証(Verification)」について解説します。

AIにコードを書かせることにおいて、多くの人が陥る罠があります。それは「動くけど、壊れやすいコード」の量産です。

スピードと引き換えに品質を失っては意味がありません。Vibe Codingの真髄は、「爆速で作って、即座に直す」という超高速のフィードバックループにあります。

今回は、図の右側にある「検証」ボックスの中身、Linter・テスト・コードレビューの3要素がいかにしてVibe Codingを完成させるかを紐解きます。

スピードを「品質」に変えるフィルター。それが「検証」だ

図の矢印をご覧ください。「実装」と「検証」の間には、双方向の矢印(⇄)が描かれています。

これは、実装が終わってから検証するのではなく、「実装しながら検証し続ける」という密接な関係を表しています。

AIは疲れることなくコードを生成しますが、その中には必ずバグや矛盾が含まれます。それを瞬時に検知し、軌道修正させるのがこのフェーズの役割です。

崩壊を防ぐ「3つの防壁」

Vibe Codingにおいて、検証フェーズは3つの層で構成されています。

1. Linterや型チェック(The Automated Gatekeeper)

AIが出力したコードを、人間が目で見てチェックするのは時間の無駄です。

  • 役割: 文法エラー、型定義の不整合、未使用変数などを機械的に即座に排除する。
  • Vibeのポイント: AIがコードを生成した瞬間、エディタ上でLinterと型チェックを走らせます。ここでエラーが出れば、人間が考えるまでもなく、そのエラーログをそのままAIに投げ返します(「実装」フェーズのログ分析へ)。 「AIにお願いする」のではなく、「ルールで縛る」ことで、最低限の品質を自動で担保するのです。

2. テスト(The Safety Net)

Vibe Codingでは、機能追加やリファクタリングを猛烈なスピードで行うため、「さっきまで動いていた機能が動かなくなる(デグレ)」リスクが常につきまといます。

  • 役割: 期待通りの動作をするか、既存の機能を壊していないかを確認する。
  • Vibeのポイント: 「テストコードもAIに書かせる」のが鉄則です。 実装コードを書かせる前にテストを書かせる(TDD的なアプローチ)、あるいは実装と同時にテストコードを生成させます。「テストが通るまで修正を繰り返せ」という指示を出せば、あなたはコーヒーを飲んでいる間に、AIが勝手にバグを潰してくれるでしょう。

3. コードレビュー(The Human Touch)

最後は、やはり「あなた」の目です。しかし、全ての行を精査する必要はありません。

  • 役割: 設計としての正しさ、セキュリティリスク、ビジネスロジックの整合性を確認する。
  • Vibeのポイント: ここでもAIを活用します。「このコードのセキュリティ上の懸念点を挙げて」「もっと可読性を上げる書き方はあるか?」とAIにセルフレビューさせるのです。 AI自身に批判的な視点を持たせることで、人間のレビュー負担を大幅に減らし、より高次元な意思決定(この機能は本当にユーザーに必要か?など)に集中できます。

結論:Vibe Codingとは「信頼」の構築である

これまでの3回にわたる解説で、Vibe Codingの全体像が見えてきたはずです。

  1. 計画(Plan): 明確な指示とコンテキストでAIと目線を合わせる。
  2. 実装(Implementation): ツールとモデルを使い分け、爆速で形にする。
  3. 検証(Verification): 自動化されたチェックで品質を固定する。

この3つのサイクルが高速回転したとき、AIは単なる「便利な道具」から、背中を預けられる「相棒」へと進化します。 エラーを恐れる必要はありません。検証の仕組みさえ整っていれば、何度失敗しても、AIがすぐに直してくれるのですから。

さあ、恐れずにエディタを開きましょう。 計画し、実装し、検証する。その心地よいバイブス(Vibe)に身を任せれば、あなたの開発体験は劇的に変わるはずです。

記事まとめ

  1. 前編:計画(Plan): 明確な指示とコンテキストでAIと目線を合わせる。
  2. 中編:実装(Implementation): ツールとモデルを使い分け、爆速で形にする。
  3. 後編:検証(Verification): 自動化されたチェックで品質を固定する。

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