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【FDE完全入門 3/8】SE・SIer・ITコンサル・プリセールスとの違い

JAPANWAVE編集部2026年10月26日読了時間: 6分
【FDE完全入門 3/8】SE・SIer・ITコンサル・プリセールスとの違い
目次

「FDE完全入門」連載・第3回(全8回)

「お客さまの話を聞いて、システムを作る。それなら、SEと同じでは?」。

FDEの説明を読んで、そう思った人もいるかもしれません。

実際、仕事には重なる部分があります。

FDEという名前だから、SEより上の立場になるわけではありません。

第3回では、同じ仕事を例にしながら、担当する範囲の違いを見ていきます。

まず、名前だけで仕事を分けない

SEはシステムエンジニアの略です。

システムの設計を中心にする人もいれば、顧客との相談から開発、導入後の対応まで行う人もいます。

ITコンサルタントは、会社の困りごとを整理し、ITを使った改善を支援する役割です。

提案が中心の仕事もあれば、自分で開発したり、導入後まで支援したりする仕事もあります。

プリセールスは、主に契約前の技術的な相談を担当します。製品で何ができるか説明したり、お試し用の仕組みを作ったりします。

一方、SIerは人の職種ではなく、システムを作ったり、複数のシステムをつないだりする会社の呼び方です。

SIerでSEやITコンサルタントとして働く人もいます。

どの名前も、会社によって仕事の範囲が変わります。

ここからの説明は、違いをつかむための例です。「必ずこの担当になる」という決まりではありません。

ネットショップの問い合わせ対応で考える

架空のネットショップが、問い合わせへの回答をAIで手伝ってほしいと考えているとします。こ

れは説明用の例で、実際の導入事例ではありません。

プリセールスなら、導入前の疑問に答える

「この製品は、うちの返品ルールを調べて答えられますか?」。こうした質問に、技術の面から答えます。

簡単なデモを作って見せたり、今あるシステムと接続できるか調べたりします。

契約する前に、できることと難しいことを確かめる役割です。

ITコンサルなら、仕事の進め方から整理する

「そもそも、なぜ回答に時間がかかるのでしょうか?」。

担当者に話を聞き、作業の流れを整理します。

文章を書く時間より、上司の確認を待つ時間が長いかもしれません。

その場合は、AIを入れるだけでなく、確認の手順を変えることも検討します。

SEなら、必要な仕組みを設計して作る

「問い合わせを入力すると、回答案と参考資料を表示する」。

そんな仕組みの画面や、裏側の処理を考えます。

注文情報との接続、動作のテスト、エラーが起きたときの手順なども、担当範囲になり得ます。お客さまとの最初の相談から関わるSEもいます。

FDEなら、相談と開発を行き来する

FDEには、担当者の話を聞き、小さな試作品を作り、使ってもらいながら直す役割が期待されることがあります。

例えば「回答案より先に、返品ルールの該当箇所が見たい」と言われたら、画面を変えて試します。

その後、実際の仕事で使う準備や、導入後の確認まで関わる場合もあります。

ただし、小さな案件なら一人のSEがここまで担当することもあります。

FDEのチームでも、相談役と開発役を分ける場合があります。仕事を知るには、肩書きより「誰が何をするか」を見るほうが確実です。

違いを知るための、四つの確認点

1. 何を作るか決める段階から参加するか

作るものが決まった後に開発する仕事と、困りごとを聞くところから始める仕事では、考えることが違います。

顧客と話す機会があっても、決定事項を聞くだけなのか、作るものを一緒に考えるのかで経験は変わります。

2. 自分でどのくらい作るか

「AI導入支援」という募集でも、説明資料を作る仕事、製品を設定する仕事、プログラムを書く仕事があります。

開発経験を積みたいなら、「最近の案件では、どんなものを作りましたか」と聞いてみましょう。

ほかのシステムとデータをやり取りする仕組みまで作るのかも、確認したい点です。

3. 実際に使い始めた後も関わるか

試作品を見せて終わる仕事と、実際の業務で安定して使えるまで支える仕事も異なります。後者では、障害への対応や、担当者への引き継ぎも必要です。

OpenAIの東京向けFDE求人には、試作から安定した本番利用までを担う仕事が記載されています。

ただし、これは一社の例です。すべてのFDEが同じ範囲を担当するわけではありません。

出典:OpenAI公式求人(2026年10月23日確認)

4. 顧客の要望を、製品の改善にもつなげるか

一社のために作った機能が、ほかの顧客にも役立つことがあります。

個別の対応で終わらせるか、製品の共通機能にするかを考える仕事です。

Palantirの2019年の公式記事も、製品を作る人と、顧客への導入を担う人の仕事や協力を紹介しています。

古い記事ですが、役割の違いを知る参考になります。出典:Palantirの職種紹介

まとめ

FDEとSE、ITコンサルタント、プリセールスには、仕事が重なる部分があります。

大切なのは、肩書きではなく、実際にどこまで担当するかです。

今回のポイントを整理すると、次の四つです。

  • 仕事の始まり: 顧客の困りごとを整理する段階から関わるか
  • 開発の範囲: 自分で試作品やシステムを作るか
  • 導入後の対応: 実際に使い始めた後も改善や運用に関わるか
  • 製品への反映: 顧客から得た気づきを製品の改善につなげるか

FDEの特徴の一つは、顧客と直接話しながら、開発と改善を繰り返す働き方にあります。

ただし、同じことを担当するSEもいます。FDEだから特別に優れているというわけではありません。

職種名だけで判断せず、具体的な仕事内容を確認することが大切です。

次回は、FDEとして働くために必要なスキルと、その学び方を紹介します。

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