AIは「アシスタント」から「部署」へ。Claude Codeの新機能「Agent Teams」と「Sub-agents」の違いとは?

最近、AI開発ツールの進化が止まりません。特に注目されているのが、Anthropic社の「Claude Code」に追加されたAgent Teams(エージェントチーム)という機能です。
これまでの「Sub-agents(サブエージェント)」と何が違うの?どっちを使えばいいの?
そんな疑問を持つ非エンジニアの方に向けて、専門用語を使わずに「会社の働き方」に例えて解説します。
1. これまでの「Sub-agents」は、優秀な「秘書と外注先」
まず、従来からあるSub-agents(サブエージェント)の仕組みです。
これは、あなた専属の「超優秀な秘書(メインのAI)」が1人いて、その秘書が必要に応じて「専門家(サブのAI)」に電話で作業を依頼するイメージです。

- 構造: 上下関係(トップダウン)
- 動き方:
- あなたが秘書(メイン)に「この機能を作ってテストしておいて」と頼む。
- 秘書は「わかりました。では、テスト専門のスタッフ(サブ)を呼び出して作業させます」と動く。
- テスト担当は作業が終わったら、結果を必ず秘書に報告して帰る。
- 秘書がその結果をまとめて、あなたに報告する。
- ポイント:
- あくまで窓口は「秘書」1人だけ。
- サブのスタッフ同士(例:デザイナー役とテスター役)が直接会話することはありません。常に秘書が仲介します。
- 向いている仕事: 「この資料を要約して」「コードのバグを見つけて」といった、単発で明確なタスク。
2. 新機能「Agent Teams」は、自律的に動く「プロジェクトチーム」
一方、新しく登場したAgent Teams(エージェントチーム)は、オフィスに「専用のプロジェクトルーム」を用意し、そこに異なる専門家を集めてチームを結成させるイメージです。

- 構造: 並列関係(フラットな組織)
- 動き方:
- あなたは「Chrome拡張機能を作りたいから、チームを組んでやってくれ」と指示して部屋を出る。
- 部屋の中では、PM役、エンジニア役、デザイナー役のAIたちがそれぞれの席に座る。
- 彼らは互いに直接会話します。
- エンジニア役:「ねえデザイナーさん、ここのボタンの色どうする?」
- デザイナー役:「青色にしておいたよ。PMさん、これで進行大丈夫?」
- PM役:「OK、じゃあ次はテストに進もう」
- あなたが戻ってくると、チーム全体で作り上げた成果物ができている。
- ポイント:
- AI同士が横のつながりで連携(チャット)しながら仕事を進めます。
- それぞれが独立した「記憶」と「判断能力」を持っています。
- 向いている仕事: 「アプリを一つ作り上げる」「大規模な仕様変更」など、複数の視点ですり合わせが必要な複雑なプロジェクト。
3. ひと目でわかる比較図
特徴 | Sub-agents (サブエージェント) | Agent Teams (エージェントチーム) |
組織の形 | 秘書室(1対1の委任) | 開発部(多人数での協業) |
会話の流れ | 常にリーダーを経由する | メンバー同士で直接会話できる |
コスト | 比較的安い(必要な時だけ呼ぶ) | 高い(全員が常駐して稼働する) |
得意なこと | 調査、修正、単発タスク | アプリ開発、議論、複雑な設計 |
あなたの役割 | 指示出し担当(ディレクター) | 経営者(オーナー) |
4. 経営者・非エンジニアにとっての意味
この進化は、私たちの役割が「AIへの命令者(プロンプター)」から「AI組織のマネージャー」へと変わることを意味しています。
これまでは「どう指示を書けばAIが動くか」を考える必要がありましたが、Agent Teamsの時代では「どんな役割のAIを何人採用して、どういうチーム編成にすればプロジェクトが成功するか」という、まさに経営判断のようなスキルが求められるようになります。
「エンジニア1人とテスター1人のチーム」にするか、「批判的なレビュアーを入れた3人体制」にするか。そんなチームビルディングをAI相手に行う時代が、すぐそこまで来ています。
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