AWS

「Heroku」と「AWS」って何が違うの?をわかりやすく解説

JAPANWAVE編集部2025年12月7日読了時間: 5分
「Heroku」と「AWS」って何が違うの?をわかりやすく解説

「Webサービスを作りたいけど、Heroku(ヘロク)がいいの? それともAWS?」 「エンジニアから『とりあえずHerokuで』と言われたけど、AWSじゃなくて大丈夫?」

Web開発の現場では必ずと言っていいほど耳にする「Heroku」と「AWS」という言葉。

どちらも「作ったWebサービスをインターネット上に公開するための場所(サーバー)」を提供するサービスですが、その性質は大きく異なります。

今回は、エンジニアではない方に向けて、この2つの違いを「住まい」に例えてわかりやすく解説します。

結論:何が違うの?

一言で言うと、「手軽さ」と「自由度」が違います。

  • Heroku: 家具家電付きのマンション(入居してすぐ生活できる)
  • AWS: 広大な土地と建築資材(自分の好きな家をゼロから建てられる)

それぞれ詳しく見ていきましょう。

1. Heroku(ヘロク)とは?

= 家具家電・コンシェルジュ付きの高級賃貸マンション

Herokuは、「Paas(パース)」と呼ばれるサービスの一種です。

難しい設定や管理を、Heroku側が全部やってくれます。

メリット

  • とにかく楽(ラク): 水道、ガス、電気の手続き(サーバー設定)は不要。家具(データベースなどの環境)も揃っています。
  • スタートが早い: 「コード(プログラム)」という荷物さえ持ち込めば、その日からWebサービスを公開できます。
  • 管理が不要: セキュリティ対策やメンテナンスの多くをHerokuにお任せできます。

デメリット

  • ちょっと割高: コンシェルジュがいる分、家賃(利用料)は少し高めになりがちです。
  • カスタマイズに限界がある: 「壁をぶち抜いて部屋を繋げたい」といった大幅な改造はできません。

2. AWS(アマゾン・ウェブ・サービス)とは?

= 自由自在に設計できる「注文住宅」や「土地」

AWSは、「IaaS(イアース)」と呼ばれるサービスが中心です。(※AWSにもHerokuのような機能はありますが、一般的に比較されるときはこの側面が強いです) Amazonが提供している、世界で一番使われているクラウドサービスです。

メリット

  • 自由自在: 「地下室を作りたい」「プールを作りたい」など、どんな構成でも思いのままです。
  • コストを抑えやすい: 必要な材料だけを買って家を建てるので、工夫次第では維持費を安く抑えられます。
  • 最新技術が使える: AIやビッグデータ解析など、Amazonの最新ツールをすぐに組み込めます。

デメリット

  • 専門知識が必要: 土地を整地し、柱を立て、配線をする……つまり、サーバー構築の専門知識(インフラエンジニアのスキル)が必要です。
  • 手間がかかる: セキュリティの鍵かけや、老朽化のメンテナンスも自分たちでやる必要があります。

比較まとめ

結局、どっちを選べばいいの?

ビジネスのフェーズ(段階)によって使い分けるのが正解です。

ケースA: 「まずは急いでサービスを出して、反応を見たい!」(新規事業・スタートアップ)

【Heroku】がおすすめ! 最初はインフラ構築に時間をかけるよりも、サービスの中身を作ることに集中すべきです。

多少コストがかかっても、エンジニアのリソースを「開発」に全振りできるHerokuが最強です。

ケースB: 「ユーザーが急増してきた! コストを下げたい!」(成長期・大規模)

【AWS】への移行を検討!

サービスがヒットしてユーザーが何万人にも増えると、Herokuでは料金が高くなりすぎたり、機能が足りなくなったりします。

このタイミングで、自由度が高くコスト調整が効くAWSへ「引越し」をするのが王道のパターンです。

まとめ

  • Herokuは、面倒なことを全部やってくれる「至れり尽くせりの場所」。
  • AWSは、何でも自分たちで作れる「自由な大地」。

「最初はHerokuで小さく早く始めて、大きくなったらAWSへ」という流れが、Webサービス開発の成功パターンのひとつです。

エンジニアから「とりあえずHerokuでやりましょう」と言われたら、「あ、まずはスピード重視で、面倒な設定を省いて開発に集中したいんだな」と解釈してOKです!

お気軽にご相談ください

AIとITの力で、ビジネス課題を根本から解決します。まずはお気軽にご相談ください。

システム開発について相談する

この記事をシェア

※ 本記事の内容は、執筆時点での情報に基づいています。最新の情報と異なる場合がございますので、あらかじめご了承ください。 また、記載されている内容は一般的な情報提供を目的としており、特定の状況に対する専門的なアドバイスではありません。 ご利用にあたっては、必要に応じて専門家にご相談ください。