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【第4回|AI社員の作り方】最初のAI社員の役割と仕事を設計しよう

JAPANWAVE編集部2026年9月15日読了時間: 8分
【第4回|AI社員の作り方】最初のAI社員の役割と仕事を設計しよう
目次

前回は、棚卸しした業務の中からAI化する仕事を選び、導入ロードマップを作りました。

今回は、選んだ仕事を担当する「AI社員」の役割を設計します。

ここでいうAI社員とは、特定の役割や指示を与え、仕事を任せるAIのことです。人間の社員と同じように、何を担当し、何を受け取り、どのような成果物を作るのかを決めていきます。

この段階では、まだツールの設定や実装は必要ありません。まずは、最初のAI社員に任せる仕事を具体的にしていきましょう。

なぜAI社員の役割を設計するのか

AIに「マーケティングをお願いします」と伝えても、何をどこまで任せたいのかは十分に伝わりません。

市場調査なのか、ブログ執筆なのか、SNS投稿なのかによって、必要な情報も成果物も変わります。

例えば、次のように決めると仕事の範囲が明確になります。

自社ブログの記事をもとに、Xの投稿案を3つ作成する。投稿案は人間が確認し、公開する。

ここまで具体的にすると、AIに渡す情報や、人間が確認するタイミングも見えてきます。

最初から何でもできるAI社員を目指さず、一つの仕事を担当するAI社員から始めることがポイントです。

AI社員の設計で決める5つのこと

今回は「SNS投稿案を作成するAI社員」を例に、次の5つを決めていきます。

設計する項目

決めること

担当業務

何のために、どこまで仕事を任せるか

受け取る情報

仕事を進めるために何を渡すか

作成する成果物

どのような形式・内容で仕上げるか

使用するツール

どのツールを、何のために使うか

人間が確認する箇所

どこで、何を確認・判断するか

1. 担当業務を決める

まず、そのAI社員に任せる仕事を一文で表します。

「SNS担当」のような役職名だけでなく、具体的な作業まで決めましょう。

今回の例では、次のようにします。

自社ブログの内容をもとに、記事への興味を引くXの投稿案を3つ作成する。

あわせて、担当する範囲も決めます。

  • 任せること:記事の要点整理、切り口の提案、投稿文の作成
  • 人間が行うこと:投稿案の選定、内容の最終確認、公開

こうして範囲を決めると、「投稿案の作成まで頼んだつもりが、公開まで進めてしまった」といった認識のずれを防ぎやすくなります。

2. 受け取る情報を決める

次に、AIが仕事を進めるために必要な情報を整理します。

SNS投稿案を作成する場合、記事の本文だけでなく、誰に何を伝えたいかも必要です。

例えば、次の情報を渡します。

  • 元になるブログ記事の本文とURL
  • 想定読者
  • 投稿の目的
  • 文体や表現のルール
  • 過去の投稿例

ここでは、毎回渡す情報と、共通で使う情報を分けて考えると整理しやすくなります。

情報の種類

具体例

毎回渡す情報

記事本文、記事URL、今回特に伝えたいこと

共通で使う情報

想定読者、文体、避けたい表現、過去の投稿例

この回では「何が必要か」を決めるところまでで十分です。実際の資料や指示の準備は、第5回で行います。

3. 作成する成果物を決める

次に、AIから何を受け取るかを決めます。

「いい感じの投稿文」では、完成の基準が曖昧です。投稿案の数、長さ、含める内容などを具体的にしましょう。

例えば、次のように設定します。

項目

設定例

作成するもの

Xの投稿案を3つ

長さ

各案の本文は100〜180文字を目安とし、URLは別記する

切り口

共感、課題提起、実践のヒント

含めるもの

投稿文、記事URL、各案の狙い

注意点

記事にない実績や数値を加えない

さらに、「何ができていれば完了か」も決めます。

今回なら、記事の内容に沿った、切り口の異なる3案がそろい、人間が比較できる状態になれば完了です。

成果物の形が決まっていると、確認しやすくなり、修正も具体的に伝えられます。

4. 使用するツールを決める

次に、仕事に必要なツールを整理します。

ただし、最初から複数のツールを連携させる必要はありません。今回の例なら、AIとのチャットに記事本文を貼り付け、投稿案を受け取る形でも始められます。

まずは、次のようにシンプルに設計します。

作業

使用するツール・方法

記事情報を渡す

AIとのチャットに本文とURLを入力する

投稿案を作成する

AIがチャット内で文章を作成する

投稿案を確認する

人間がチャット上で確認する

公開する

人間がXで投稿する

ツールを決めるときは、名前だけでなく、どの情報を読み取り、何を書き込んでよいかも考えておきます。

今回は投稿案の作成が目的なので、AIにXへの投稿権限を与える必要はありません。

情報の自動取得や保存、通知といった外部ツールとの連携は、第7回で扱います。

5. 人間が確認する箇所を決める

最後に、人間がどこで何を確認するかを決めます。

今回の例では、AIが3案を作成したあと、公開する前に確認します。

確認するポイントは、次のとおりです。

  • 元の記事と内容が一致しているか
  • 数値や実績などを勝手に追加していないか
  • 誇張や誤解を招く表現がないか
  • 自社の発信として自然な文体か
  • 記事URLが正しいか

「人間が確認する」とだけ決めるより、確認項目を具体的にしておくと、判断のばらつきを減らせます。

また、情報が不足している場合の対応も決めておきましょう。

記事本文や必要な情報が不足している場合は、推測で補わず、人間に確認する。

AIが迷ったときに立ち止まる条件も、仕事の設計の一部です。

設計した内容を1枚にまとめよう

ここまで決めた内容を、AI社員の「業務設計シート」としてまとめます。

長い資料を作る必要はありません。誰が見ても、何を任せるAIなのかがわかれば十分です。

項目

SNS投稿案作成AI社員の設計例

AI社員の名前

SNS投稿案作成担当

目的

ブログ記事を紹介する投稿案の作成時間を減らす

担当業務

記事の要点を整理し、Xの投稿案を3つ作成する

毎回受け取る情報

記事本文、記事URL、今回伝えたいこと

共通で使う情報

想定読者、文体、避けたい表現、過去の投稿例

成果物

投稿文3案、記事URL、各案の狙い

完了の基準

記事に沿った、切り口の異なる3案がそろっている

使用するツール

AIとのチャット

人間が確認する箇所

内容の正確さ、誇張の有無、文体、URL

人間が行う作業

投稿案の選定、必要な修正、公開

情報不足時の対応

推測で補わず、人間に確認する

このシートがあると、次回準備する指示やマニュアルに、どの情報を含めればよいかがわかります。

運用後に問題が見つかった場合も、「渡す情報が足りなかったのか」「成果物の基準が曖昧だったのか」を振り返りやすくなります。

まとめ・次回予告

今回は、最初のAI社員に任せる仕事を、5つの項目に分けて設計しました。

  1. 担当業務
  2. 受け取る情報
  3. 作成する成果物
  4. 使用するツール
  5. 人間が確認する箇所

大切なのは、何を渡し、何を作ってもらい、どこで人間が判断するかを明確にすることです。

まずは、前回選んだ一つの業務について、業務設計シートを作ってみましょう。

次回は、この設計をもとに、AI社員に渡す指示・知識・業務マニュアルを準備していきます。

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※ 本記事の内容は、執筆時点での情報に基づいています。最新の情報と異なる場合がございますので、あらかじめご了承ください。 また、記載されている内容は一般的な情報提供を目的としており、特定の状況に対する専門的なアドバイスではありません。 ご利用にあたっては、必要に応じて専門家にご相談ください。